Field report
旧吉野川 1月27日(日)晴れ時々曇り
チームSのプチ大会へ参加するため長柄ダムを訪れた。
前日にアルティメイトワールドR11店のサポートメンバーで懇親会があって、それに向かう道中で坂本プロから「ペアおらんので、よかったら乗る?」とお誘いを受けた。よくよく考えてみれば10年来の付き合いである氏と同じボートでペアを組むのは嘘のようだが初めてである。チームSのプチ大会は参加するだけでも勉強になる事が多いのに、さらに坂本プロの釣りを直接拝見できる機会なんて...こんな嬉しいことはない。2つ返事でお願いして今回の釣行が決まった。
・・・そういえばオイラ今年の初フィッシュをまだ釣っていない、よーし、頑張るぞー!
早朝に集合して各々のボートを水辺へ降ろしてゆく、この作業がいかんせんハァハァなのだ。しかし前週の雨と雪で水位が著しく回復しており、比較的スムーズに準備が整った。マイナス気温のなか冷えた身体を暖めるにはもってこいレベルのいい運動になったよ。
スタート前に今一度その日の戦略を確認する。もちろん昨日のうちから『シャロー勝負』と打ち合わせが出来ていたため、それなりのタックルを用意していた。で、決まったのが『シャッド系メイン』だった。前日に釣行していた人からシャッドへの反応があったとの情報を得ていた坂本プロは、ディープ勝負で冬の残りバスを狙う連中の一歩先を見越して、活動をはじめた春バス良コンディションの個体を揃えて勝つという戦略を語ってくれた。
「まぁね、さすがに今日は完全にハズすかもしれんけど、ははは。でも勝負しに来とるんやし!」
気温は零度、雪解け水で少し濁った水面を目の前にしてもなお、貫くと決めた戦略は崩さない...これだ!これが氏の強さのひとつだ。
始める前から弱々しい事を考えて、寸前で戦略変更してしまう事も少なくないJIJIにはまだ持ち得ない強い気持ちだ。
スタート地点での水温は4度あるなしだった...まじすか?!
それでも当然のようにバックウォーター方面へ向かいながら流していく。岸ギリギリにボートポジションをとって前方の岸ギリギリにキャスト、もちろんトレースしてくるのもベビーシャッドが底にコンタクトするかギリギリの1〜2mレンジ。リザーバーのなかでも割と急深な岩盤エリアでコレやるんだから...すげえ。
「JIJI(仮名)さん、投げられる場所ないかもしれんけど・・・」と前日に言ってたのはこの事だったんやね。確かにボートから岸までの距離は無く、普通に岸へ向いて垂直に投げるような釣りは不可能だ。そこでバックシートの自分に何が出来るか考えた。まずカバーにフリッピングするのは有効な距離だということ、そして坂本プロのルアーを見つけて気になりはじめたミドルレンジの魚が喰いあがってこれる3mレンジを狙うなら結構いろんな攻めが可能だということが判った。
基本はあくまで強気なので私は深場をトレースできるDUNKをチョイスしてみた。カバーがあれば即テキサスをぶち込み、立ち木などへのフォールにはチビアダーの根こリグ、そして急深のベイトやフナが映るフラットボトムへの送り込み用としてリーチのダウンショット・・・すべてマッチザベイトの、ど定番に近い4本を状況に応じて使い分けながら攻めていった。
上流へ向かってしばらく進んだ地点で、坂本プロのシャッドにバスがチェイス!しかしフッキング寸前で反転。ギラリと小粋に魚体を見せて元気バスは消えていった。ちなみにそのエリアの水温は3度台...普通ありえないっすから。
上流エリアになると水温センサーは2度台をたびたび示すようになってきた。どうやらこれがUターンの合図かもね。
それから大きくダムを一周するように・・・ではなくて、ここぞ!の可能性が少しでも高いと思われて、なおかつ移動に費やす時間を最小限に抑えられるようなエリア・スポットから優先順位をつけて攻め流しているように感じた。
少なくとも自分と決定的に違うのは...何て言えばいいのかな?とにかく早い、早いのだ。
バックシートでキャストしていて、決してついていけない程では無いから、きっちり狙っていけるタイミングの速さなのだが、なぜか早いと感じる。一時間...二時間...やっとそのペースに慣れてきて、ようやく気付いた。 なぜ早いのか?
・・・簡単だ、無駄な動きが無いだけなのだ。
時間が経過するにつれ、シャッド系のパターンは厳しいものに思えてきた。しかし基本的にそのパターンを貫きながら、臨機応変にフォローを入れてゆく坂本プロが、ついにそのフォローで魚探の影と地形がうまく合うエリアを狙った4mレンジから950gフィッシュを引きずり出した。
この適応力たるや感動モノで、実は氏が寸前まで投げていたベビーシャッドから、いつライトリグにロッドを持ち換えたのかさえ気付かない程だったのだ。
結局それからは上手く魚の居場所を見つけられないままタイムアップとなった訳だが、ボートを片付けた後うどん屋での反省会で話を聞くと、我々が攻め入ったスポットは決して魚が居なかった訳じゃなく、すでに居着きのバスを釣られてしまっていただけだった事が幾つかあった。他艇のタイミングが一歩先をいっていた、それだけの事でも負けるモンは負けるのだ。ホントに何から何まで勉強になった一日であった。

この一本の凄さは同乗した者しかわからんよ