VT250FEインテグラ(一台目)
HONDA


VTというバイク自体について多くを説明する必要は無いでしょう。2型のインテグラ(別名ウィングスペシャル)は不評だったインボードディスクブレーキを穴あきディスク(当時は最先端)ブレーキにして、さらにフルカウルで白/黒赤ラインのカラーリングを施していた特別仕様車。その他スモークウィンカーやフロントカウル部分に小物入れなど、通常モデルには無い細かな装備満載のモデル。(’85に発売された白/黄黒の限定カラーは「阪神優勝スペシャル」と呼ばれて希少価値のあるモデルですが、あれはフルカウルであってもインテグラではなく通常仕様車となっています)

少年キングというマンガ雑誌がありました。マイナーながらも実力ある作家陣が連載しており、硬派な本格マンガ雑誌として一部のファンには絶大なる人気がありました。古くは『サイクル野郎』や有名ドコロでは『ワイルド7』が好きでした。学生時代バイクに興味を持ちはじめた頃に『ペリカンロード』という連載をしており、その中で、ある一場面が私の心に強く印象を与えました。主人公たちが教室で何気なく雑談しているのですが、その内容が・・・ある峠の下りで競争があって、当時の最新マシンを相手にブッチギリで勝ったのが、何とVTだった!「え〜っ、マジで?! だってVTだろ?」「でも下りじゃ案外早いかも...ブツブツ」ってな会話の一場面でした。
それまでVTなんて全然気にしておらず、スズキ・カタナが欲しかったのですが、当時は250ccモデルなんて無かったので最低でも400ccを選択しなくてはいけない状況でした。でも車検が面倒だし、やっぱ250ccだよなぁなんて悩んでいた時なので、とりあえずVTも見てみようとバイク屋に行きました。そこで出会ってしまったのです、ひときわ存在感のあるこのVTインテグラに。白黒赤のカラーリングはモータースポーツに限らず数々のスポーツ界でも定番の勝負カラーになっています。シンプルだけど力強いんですよねーこれが。
で、またも即決で購入しちゃいました(^_^;)
実際乗ってみるとトルクフルなのでコーナーの多い峠道では結構早かったです。基本的にツアラーだけあって、ちょっと傾けるだけでステップが接地するのでバックステップに交換し、さらにハングオンすると今度はマフラーが当たるのでモリワキ・フォーサイト(←今でも好き)に交換しました。授業をサボってよく鳴門スカイラインを攻めに出かけてました。その頃、鳴門で一番早かった伝説のニンジャ(GPZ400R)に一度だけ遭遇したので、そりゃもう乱入勝負!さすがに抜けはしなかったけど、彼が(多分私に嫌気がさして)帰るまでの3往復ピッタリ追いまわした事を今でも鮮明に覚えています。峠ライダー人生のなかで一番速かった日の思い出がつまった一台でした。